薔薇の夜

暗闇に輝く
紅い薔薇 一輪

月光を浴びて
殊更に薫り立つ

柔らかな胸を抉り
熱い血潮を啜り
苦渋の涙を飲み干す

張り詰めた弓の如く
凛とした美貌
冷酷な微笑を浮かべて…

『命を惜しむものは、私に愛される資格が無い』

純な想いを弄び
驕慢なまでに咲き誇る

静まり返った夜の庭
鋭い棘を隠し
高貴な香りで惑わす

狂気を呼び覚ます
蒼白い光を全身に受けて…



蒼の工房へ戻る
Home
≪Prev.  Next≫
戯言工房へ戻る